ワリカン計算

旅行などで、何人かが交互に支払ったとき、精算をする計算を試みます。

  1. ワリカン計算

    1. ワリカン

       まず以下のような表を作成します。横が支払い項目で縦が支払った人とその代金です。最終行が清算結果で、工藤さんが19334円支払い、佐藤さんはそのうち2456円を受け取ることになります。


    2. データ入力

      A列に支払い項目、2行に参加者を入力します。項目の行、支払い者の列に支払額を入力します。後から、項目を追加することも可能です。また、 F1 に人数の文字、G1に人数の値を入力します。

    3. 計算式

      G列に各行の合計計算を入力します。G3に =SUM(B3:F3) と入力します。これで B3 から F3 を加えることができます。この計算式を、G3からG11までコピーします(G3を選択し、右下のマークをG11までドラッグします)。
       12行に各人の支払い合計を計算します。B12に =SUM(B3:B11) と入力し、F12までコピーします。G12に小計の合計を出すため =SUM(G3:G11) と入力します。G12 に経費の総額が表示されます。
       最後に13行に精算額を計算します。B12(伊藤さん) の精算額は B12 から 合計経費の1/5(5は人数で G1)を引いた値になります。合計は G12 ですから
           =B12-G12/G1
      となります。ただし、これを他に人にコピーすると、G12の項目も変化してしまいます。G12はコピーしたとき、変化してはいけないので、$ の「おまじない」をつけます。
       =B13-$G$12/$G$1
      これを B14 に入力し、C14 から F14 までコピーします。最後に、G14 に C14 からF14 までを加える式を入力します。
       =SUM(B14:F14)
      この値は0でないと計算がおかしいことになります。

    4. 名前をつける

       これでも良いのですが、$G$12/5 の意味がわかりにくいですね。そこで、「名前」機能を利用してみます。名前は特定の領域やセルに名前をつけ、式の中では「名前」を使って計算します。具体的には 数式タブ の「定義された名前」のコマンドを利用します。G1 を選択し、「名前の定義」をクリックします。「新しい名前」のダイアログが出ます。名前を 人数 とし、「参照範囲」を確認して、OK します。
       
      同様に、G13 に「総計」の名前をつけます。「名前の管理」をクリックすすと、定義した名前の一覧が表示され、編集することも可能です。この名前を用いると、
       =B13-$G$12/$G$1の計算は =B13-総計/人数 とわかりやすくなります。

    5. 修正

       計算後、工藤さんが宿泊の払い額が間違っていたことに気がつきました。これは、値を修正するだけです。即座に精算額が変更されます。
       ところが、鬼頭さんが休憩時の紅茶の支払いを思い出しました。これには行の追加挿入が必要です。8の行番号(右端)をマウスで選択し、「挿入メニュー」から「行」を選択します。「紅茶」を入力し、C8 に額(3000)円を入力します。こんどは、うまく清算できません。G15 が0でないからです。
       見直すと、追加した行の小計の列 G8 が空欄(0円)のままです。そこで、G7 を G8 にコピーします。これで、清算が完了します。

    6. 整形

       計算はできましたが、印刷用に少し表を見やすい形にしましょう。左端の2から14行をドラッグして選択し、その後、選択枠の下縁を少し下にドラッグします。これで、行の幅を修正できます。マウスを上端でA列とB列の線上におき、右にドラッグします。これで、A列の幅が修正できます。B列からF列の幅も行と同様に調整します。



       次にG列を選択し「ホームタブ」の「スタイル」から「セルのスタイル」を選択し、背景に色をつけます。また、BからG列を選択し、「ホームタブ」の「数値」から 「,」を選択します。これで、数値の千円単位の , が表示されます。
       また、表の罫線を印刷するには、ホームタブのフォントから、「罫線」のメニューをだし、「格子」を指定します。

    7. 2007の場合

       セルのスタイル設定では、「書式」メニューから「セル」を選択します。下のようなウインドウがでます。左側で数値を選び、右で「桁区切り」にチェックをつけ、「負の数」の表現方法を選択します。13行や14行も同様に、数値の表示形式を指定します。


      また、同じ行と列で「パターン」を選択すると、色をつけることができます。
       枠線はA2からG14(表全体)を選択し、同じメニュー(書式>セル)から「罫線」を選びます。線のスタイルを指定し、「外枠」と「内側」をクリックすると、印刷時に表の罫線が印刷されます。