エクセルの概要

  1. エクセルとは


    1. エクセルって?

      耳慣れない言葉ですが、「優れている」の意味があります。エクセルはスプレッドシート(拡張型の表の意味です)のソフトの仲間です。エクセルは次のような処理に適しています。

       表に文字や数字を入力し、表の形式を整えることができます。
       表の数字を元に合計や平均などの計算することができます。
       表の値を項目として、棒グラフや円グラフなどのグラフ表示ができます。
       必要な項目のみを取り出したり、特定の列で並べ替えることができます。
       別の表を参照した入力や計算処理ができます。
       他のオフィスソフトとどうように、文字、絵、図形、を挿入できます。
       表やグラフは「ワード」 や「パワーポイント」 などに貼り付けることができます。

    2. 利用するには

       エクセルはWindowsに添付されているソフトではなく、別売りのオフィスと呼ばれる有料ソフトの一員です。ただし、大手のパソコン製品では、よく、組み込まれて販売されています。

    3. 起動

        のマークが画面にあれば、これをダブルクリックします。ない場合、スタートメニューから捜します。Excellは2007以降メニュの表示が大きく変化しました。ここでは2013版で説明し、場合によって2007以前のメニューを紹介します。。

  2. ウインドウの構成

     
    1. ウインドウの構成

      エクセルを起動すると、下のようなウインドウが現れます。2行目 「ファイル」、「ホーム」、などが従来の「メニュー」になります。「ホーム」、「メニュー」などをクリックすると、下に各メニューの詳細が現れます。ここでは、このメニューを「タブ」と呼びます。
       詳細メニューの下に、「A1:空欄」が表示されますが、ここには現在編集可能な表の要素(セル)が表示されます。その横の空欄は、現在編集中のセルの内容が表示されます。
       表は列が A,B,C で、行が 1,2,3の順に表示されます。マウスでクリックしたセルが編集可能になります。セルは矢印キーでも移動できます。 表全体は右および下のスクロールバーでスクロールできます。

       

    2. シート、ブック

       下のスクロールバーの左に、「シート」の選択タブがあります。エクセルの表全体は「ブック」と呼ばれ、複数の「シート」から構成されます。各「シート」はお互いに参照可能です。「シート」のタブを右クリックすると、シートのメニューが表示され、名前の変更や削除・挿入が加納です。また、タブをドラッグしてシートの順を変更できます。

  3. メニューの構成

    1. タブとリボンメニュー

      エクセルのメニューの表示形式は、右上にあるアイコンの ? の右のボタンで切り替えができます。


       通常は、「タブとコマンド」の表示にしておくと便利です。「ファイル」/「ホーム」/「挿入」/ などの「タブ」の切り替えで、下部に詳細なコマンド(実行できるメニューで「リボン」メニューとも呼びます)が表示されます。「タブの表示」では常時タブのみが表示され、「タブ」を選択すると「コマンド」が表示されます。 
    2. リボンメニュー

       「ファイル」タブでは画面全体が切り替わり、ファイルの「保存」や「印刷」が指定できます。その他のタブでは、ツールバーの画像と説明が一体となったメニューで実行したいこと(コマンド)が選択できます。



       編集したいモノを選択すると、一番右に追加される「タブ」もあります。下図は、造形を選択すると現れる「書式」タブの例です。これを選択すると図形の詳細コマンドが現れます。



       古いバージョンとは、メニューの纏め方や表示方法が異なりますので、ちょっとまごつくかもしれません。入力に関するコマンドは、ほぼ、「ホーム」タブに纏められています。

  4. サンプル

    1. どんなことができる

      ここでは、代表的なエクセルを利用例を紹介します。エクセルになれてない場合、実際の操作は後の詳しい説明の後で実行してください。

    2. データ入力

      以下は、ある月の車の車種別販売台数です。これを適当なエディタ(メモ帳)にコピーし保存します。ファイル名を car.txt とします。
      車種,製造,販売台数
      ブット,トクタ, 15165
      カルーラ,トクタ, 13811
      ノータ,ダット, 12678
      フット,ホンダ, 11447
      ティード,ダット, 10889
      ブシュ,トクタ, 9143
      チュューブ,ダット,9121
      パット,トクタ,8998 
      クラウド,トクタ, 7628
      マルチ,ダット,7487

    3. 読み込み

       エクセルを立ち上げ、「ファイル」メニューの「開く」で、car.txt を選択します。このとき、ファイル名の横のファイル種類を「すべてのファイル」に変更が必要です。

      「テキストファイルウイザード」が表示されます。「データのファイル形式を選択してください」で「カンマやタブなどの..」をチェックし、「先頭行をデータの見出し..」にもチェックをつけ、「次え」をクリックします。


       「区切り文字」で 「カンマ」 にチェックを入れます。「データのプレビュー」で、車種、製造、台数、に仕切りがついたのを確認します。「完了」をクリックします。以下のような表が表示されます


    4. グラフ表示

      車種別の販売台数のグラフを表示ができます。
      A2からC11の範囲をドラッグして選択し、「挿入」メニューから、中央の「グラフ」で「おすすめグラフ」を選択します。一番上の棒グラフを選択します。



    5. 製造順で並べ替え

      指定した項目で並べ替えができます。A1からC11をドラッグして選択し、「データ」タブの「並べ替え」をクリックします。「並べ替え」のダイアログが表示されます。「最優先されるキー」の横の▼をクリックし、「製造」を選択します。「ok」で並べ替えが実行され、「製造」の順に表示されます。このとき、棒グラフも同時に変化します。
       元に戻すには、「台数」の「降順」で並べ替えを行います。

      車種   製造  販売台数
      ウィッシュ トヨタ 9,143
      ヴィッツ トヨタ 15,165
      カローラ トヨタ 13,811
      キューブ 日産 9,121
      クラウン トヨタ 7,628
      ティーダ 日産 10,889
      ノート 日産 12,678
      パッソ トヨタ 8,998
      フィット ホンダ 11,447
      マーチ 日産 7,487

    6. 指定したデータを抽出

       特定のデータ(例えばトヨタ)を抜き出すことができます。A1からC11をマウスでドラッグして選択し、「データ」メニューの「フィルター」をクリックします。先頭の項目名に ▼ が表示されます。製造の横の▼をクリックし、表示されるダイアログで、「ダット」を除き、他のチェックを外します。すると、製造が「ダット」の行のみ表示されます。元に戻すには、「フィルターをクリア」をチェックします。
       数字項目の場合、「数値フィルター」で、指定した値より大きい(小さい)項目のみを表示することができます。



    7. 集計表の作成

       「挿入」タブの「テーブルグループ」から「ピボットテーブル」をクリックします。以下のダイアログが出ます。「OK」をクリックすると、新しいシートが表示されます。


       シートの右に以下の「フィールドリスト」が表示されます。ここで、クリックする順序が重要です。まず、「製造」、次ぎに「車種」、最後に「台数」をチェックします。



      すると、次のような 「製造」、「車種」別集計表が表示されます。行ラベルの横の▼で、表示する項目を選択できます。また、「製造」名の前の□をクリックすると、詳細項目を省略できます。


    8. 印刷、保存

       印刷のスタイルを設定します。「ホームタブ」の「スタイル」グループから「テーブルとしての書式設定」を選択します。いくつかのスタイルが表示されますから、適当なモノを選択します。 「グラフ」をクリックし、適当な位置に移動します。
       「ファイル」タブから「印刷」を選択します。画面右に「プレビュー」が表示されます。配置が適当であれば、左上 「印刷」をクリックします。


       「ファイル」タブから「上書き保存」でファイルを保存します。このとき、ファイルの種類を xlsx とします。「ファイル」タブの画面を終了するには、先頭の 「←」 をクリックします。