ネットワークの接続

  1. ネットワークの接続


     
    1. 接続ケーブル

       ネットワークに有線で接続するには、LANケーブルでPC(パソコン)と接続します。LANケーブルの他端は、LAN用ハブかインターネット接続用モデムになります。同じハブで接続されたPC間はファイルやプリンタの共有が可能になります。小型ハブの価格は2千円程度です。有線LANはケーブルを差し込むことで接続できます。

       LANケーブルとハブ

      2台のPCを接続するだけなら、ハブは不要で「クロスケーブル」で2台のPCをクロスケーブルで直接接続します(通常のLANケーブルはクロスケーブルではありません)。。クロスケーブルは ELECOM などで販売されており、1000円程度です。クロスケーブルは端子の接続のみが異なるだけで、外観はまったく同じです。クロスケーブルでハブに接続すると、動作しない場合があります(最近のハブはクロスケーブルにも対応します)。

    2. 無線LAN

       最近の多くのノートパソコンは無線LANを内臓しています。無線LANで接続するには無線LANのルータ必要です。無線LANルータは ハブも備えていますから、有線と無線を同時に接続可能です。無線LANルータの価格は1万円程度です。無線LANは木造なら2階まで、鉄筋なら同じ部屋内、で接続可能です。無線の接続方式には IEEE802.11g/b/a などがあります。


      無線LANの接続には、インストール作業が必要です。各社のマニュアルを参考にしてください

  2. ネットワークの設定


    設定方法の詳細は使用するOSで異なります。ここでは、主に、windowNT/2Kを例に説明し、必要に応じてwindow95,98系での利用方法を紹介します。

    1. ドメインとワークグループ

       ネットワークのドメインサーバーがあるときはそのドメインに参加します。ドメインサーバーがなく、ファイル共有などでネットワークを利用したい場合は、ワークグループに参加します。ドメインの場合、ログイン名やパスワードをドメインサーバーで管理できます。ドメインサーバーは、ドメインサーバー用の管理プログラムを組み込む必要があります。
       ワークグループは、特別なサーバーは不要で同じ参加するパソコンに同じワークグループ名を設定します。ドメイン名やワークグループ名は、マイコンピュータを右クリックし、プロパティをクリックして、「システムのプロパティ」ダイアログを出します。
       

      ネットワークIDをクリックします。プロパティをクリックし、ドメインとワークグループの名前を設定します。同じグループに参加するには、同じ名前を設定します。


       グループを設定すると、エクスプローラの、「マイネットワーク」>「近くのコンピュータ」で同じグループに参加しているパソコンを知ることができます。



    2. IPアドレス

      IPアドレスは後で詳しく説明しますが、ここでは、ネットワークで接続端子を識別する番号と考えてください。IPアドレスは、255までの4桁の整数で指定します。
      IPはネットワーク環境にDHCPサーバーが存在すれば自動設定されますが、そうでない場合手動で設置する必要があります。現在の設定は、コントロールパネルの「ネットワークとダイアルアップ」から「ローカルエリア接続」をダブルクリックし、接続状態から「プロパティ」を選択します。


      この画面で、インターネット(TCP/IP)を選択し、プロパティをクリックします。


      「IPアドレスを自動的に取得する」にチェックがある場合、「自動取得」モードです。

    3. 設定方法(手動)

       LAN上にルータがない場合、「IPアドレスの自動取得」はできません。ネットワークアイコンを右クリックしてプロパティより、インターネット(TCP/IP)を選択しIPアドレスの設定ウインドウを表示(window2Kではローカル接続、プロパティのメニュー)します。この画面でIPアドレスとサブネットマスクを設定します。
      直接インターネットに接続しない場合、
       IPアドレスを 192.168.1.1 サブネットマスクを 255.255.255.0 
      とします。これは、ローカルのネットワークで自由に利用できるローカルIPです。互いに接続する他のPCのIPは
       192.168.1.2、192.168.1.3
      のように、先頭の3個の数字は同一とし、最後の数字を変更します。



      IP番号を勝手につけてインターネットに接続することは厳禁です。インターネットに接続できる同じIP番号の機器は1台のみです。

    4. その他の項目

      ゲートウエイやDNSはLANに接続するだけ(ファイルやプリンタの共有)なら設定不要ですが、WAN(インターネット)に接続するには必要な項目です。

  3. 無線LAN


    1. 無線LAN

       最近では、ほとんどのノートパソコンには無線LAN機能が組み込まれています。これは、無線を利用して無線接続機能をもつ親機(ルータ)と接続します。ルータには、ISP(プロバイダ)やLAN(優先で接続する機能)と接続する機能がありますから、ノートPCから直接インターネットに接続したり、LANに接続した他のPCとファイルやプリンタの共有ができます。

    2. 接続準備

       無線は見えないところから接続できますから、誰でも接続できるようにするのは危険です。多くの場合、特定の「パスワード」を設定しないと接続できません。
       また、ノートパソコンは充電可能な電池で動いています。試用していない無線機能に電力を共有するのは無駄ですから、多くの場合スイッチは切られています。無線機能を利用する場合はスイッチをオンにする必要があります。

    3. 接続方法

       右下のタスクバーに無線KANのアイコンがあります。これを右クリックすると、「利用できるワイヤレスネットワークの表示」メニューがあります。これをクリックすると、利用可能な無線LANの親機が表示されます。この中から、接続する親機をクリックで選択し、接続ボタンを押します。「パスワード」が設定されている場合、問い合わせてきますから、パスワードを入力します。
       これで、暫くすると、ネットワークが利用できるようになります。一度設定した親機は2回目以後は自動的に接続されます。

  4. 接続の確認(window NT,2000)


    1. コマンドプロンプト

      ケーブルの接続の良否は、接続カードやルータ(モデム)のランプで確認します。ソフトを含めて、正常に接続されたか否かは、各種のコマンドで確認できます。コマンドは、スタートアップメニューから「ファイル名を指定して実行」をクリックします。現れる画面で、「cmd」 を入力します。これで、次のコマンド入力画面が出ます。



    2. 接続の確認

      自分のネットワークの設定はコマンドプロンプト画面で、ipconfigコマンド
           ipconfig /all
      で確認できます。Connection-specific DNS Suffix に接続しているドメインの名前が表示されます。
      Ethernet adapter ローカル エリア接続:
      
      Connection-specific DNS Suffix . : aitai.ne.jp
      Description . . . . . . . . . . . : Realtek RTL8139(A)-based PCI Fast Ethernet Adapter
      Physical Address. . . . . . . . . : 00-90-99-14-40-D1
      DHCP Enabled. . . . . . . . . . . : Yes
      Autoconfiguration Enabled . . . . : Yes
      IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.11.10
      Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
      Default Gateway . . . . . . . . . : 192.168.11.1
      DHCP Server . . . . . . . . . . . : 192.168.11.1
      DNS Servers . . . . . . . . . . . : 192.168.11.1

    3. window 98/meの場合

      window 98/meの場合、ipconfigの代わりに、winipcfgコマンドを利用します。これで、確認用のウインドウが表示されます。

    4. 相手の接続の確認

      相手の確認は、
       ping <相手のIP>
      のコマンドを入力します。相手がサーバーの場合、<相手のIP>の替わりに、url (ホームページアドレス)を指定することもできます。正常に応答があれば、相手と接続できています。


      C:\>ping 192.168.2.1
      
      Pinging 192.168.2.1 with 32 bytes of data:
      
      Reply from 192.168.2.1: bytes=32 time=10ms TTL=30
      Reply from 192.168.2.1: bytes=32 time<10ms TTL=30
      Reply from 192.168.2.1: bytes=32 time<10ms TTL=30
      Reply from 192.168.2.1: bytes=32 time<10ms TTL=30

  5. インターネットと接続する


    1. CATV,ADSL

      CATV,ADSLなどで接続する場合、LANケーブルでブロードバンドルータやモデムと接続します。この場合、PC側のIPアドレスは、自動取得できます。
       ハブを介して接続することで、複数のPCをインターネットに接続できます。

    2. ルータ

       複数台のPCをインターネットに接続する場合、ルータを利用します。ルータは接続した複数のPCを束ねて、1台のパソコンのように振舞うことができます。また、LAN上へのPCへのIPアドレスの提供やネットワークからの不正アクセスの防止などの機能があります。

  6. ダイアルアップ接続


    1. モデム接続

      電話、ISDN、を利用する場合、電話のダイアル機能を利用して、相手(ネットワークプロバイダ)のモデムと接続します。ISDNの場合は、モデムの代わりにTAを利用しますが、ウインドウでの接続操作はモデムと同じ扱いです。

    2. 接続方式(ppp)

      電話線を経由してサーバーと接続する場合、ppp(point to point protocol)を利用します。これは、TCPのパケットをそのまま送る方式で、多重アクセスの処理が不要になります。

    3. モデムの確認

      ダイアルアップで接続するには、モデムが接続され、モデムのドライバが登録されている必要があります。利用可能なモデムは、スタートメニュー>設定>コントロールパネル>電話とモデムのオプション>モデム で確認できます。 

    4. ダイアルのプロパティ

      「電話とモデムのオプション」のダイアル情報で、所在地の名前と市外電話番号、「ダイアル方法」を設定します。

    5. 「新しい接続」を作成する

      wuindow2kでは、マイネットワークを右クリックし、プロパティのメニューから「ダイアルアップネットワーク」ウィンドウを表示します。「新しい接続」をクリックします。(ウインドウ95/98)では、マイコンピュータに「ダイアルアップ接続」があります。



    6. 接続ウイザード

       接続ウイザードが、設定を案内します。ここでは「手動で設定」を選択します。「電話回線とモデム」を選択します。

      1. 電話番号、ユーザ名
         プロバイダの電話番号、ユーザ名とパスワード、接続名(プロバイダを示す適当な名前)を設定します。次に、メールアカウントの設定を確認するウインドウが表示されます。ここでの設定はoutLookなどの設定に利用できますが、他のメールソフトを利用する場合、「いいえ」で完了します。

      2. プロパティ
        これで、ダイアルネットワークのフォルダに指定した接続名のアイコンができます。次にこのアイコンを選択し、ファイルメニューのプロパティをクリックし、ネットワークの設定をします。設定ウインドウの上部にある、「全般」、「オプション」、「ネットワーク」など、..をクリックして、必要な項目を指定します。

      3. ネットワーク
        先頭の「呼び出すサーバーの種類」が ppp:.. であることを確認します。インターネットプロトコル(TCP/IP) のみにチェックをつけます。

      4. TCP/IPのプロパティ
        ここでは、IPアドレスとDNSを自動取得に設定します。プロバイダーによってはDNSは手動で設定するよう依頼される場合があります。

    7. 利用認証

      設定に従い、ISPに電話をかけ利用者番号とパスワードを送り、利用手続きを完了してくれます。この自動設定にも各種の方法があります。

      1. PAP方式
        windows標準の認証方式で、接続ウイザードで設定するとこの方式の認証を行います。

      2. ログイン方式
        接続アイコンのプロパティより、セキュリティの項目で対話型ログオン方式が指定できます。また、この対話型もスクリプトファイルを作成すると、自動化できます。

      3. 一般的な接続
        「ネットワークとダイアル接続」ウインドウから、接続するアイコンを右クリックして、接続ウインドウを開き、「接続」ボタンを押します。サーバーに自動ダイアルして接続し、アカウント(パスワード)の認証を受け、適合すれば、接続が開始されます。これで、ブラウザやメールソフトが利用できます。



    8. ダイアル方式の選択

      電話機のダイアル方式にはトーンとパルスの方式があり、利用する電話線のダイアル方式と合致していないと、正常に接続できません。ダイアルしたとき、受話器からプツプツとダイアルの数字だけの音がする場合パルス方式、ピポパと異なる高さの音が出る場合トーン方式です。家庭の場合、特に申請をしないとパルス方式になります。設定は、接続ウインドウのプロパティで、「ダイアル情報」をクリックし、「電話とモデムのオプション」で、「編集」をクリックすると、「所在地の編集」ダイアログで設定ができます。

  7. インターネットの共有


    1. インターネットの共有

       ワイヤレス(モデム)とLANの二つの接続がある場合、ワイヤレスでインターネットに接続しLAN側に接続されたPCからのアクセスを中継して、インターネット機能を他のPCに対しサービスできます(WindowXP以後?)。
       
    2. 親機の設定

       ネットワーク接続でワイヤレス接続のプロパティをクリックし、詳細設定で、「ネット経由で。。許可」をクリックします。「詳細」で中継するプロトコルを指定します(web、smtp、pop)。また、ホームネットをローカルネットに設定します。これで、ローカル側のIPは192.168.0.1に設定されます。
       LAN側のファイヤーウオールは無効にしておきます。これで、LAN側のIPは192.168.0.1 に設定され、DHCP 機能のサービスを開始します。

    3. ホーム側

       中継機を利用してインターネットに接続する側では、通常のLAN接続をします。TCP/IPでIPを「自動取得」に設定します。IPは192.168.1.2 以後に割り当てられます。またゲートウエイは 192.168.0.1 に設定されます。