ファイル関連コマン

  1. ディレクトリ関連

    1. ディレクトリとは


       WIndowsのフォルダに相当します。ディレクトリ内部にファイルやディレクトリを記録することができます。

    2. 代表的なディレクトリ

      home:
       利用者のディレクトリが記録されます。

      etc:
       多くの設定ファイルが保存されます。

      var:
       蓄積(更新)されるシステム系のファイルが保存されます。
       ログやホームページ関連もここに記録されます。

    3. ディレクトリ内部のファイルを知る

       ls コマンドを利用します。

      ls


      -bash-2.05b$ cd var
      -bash-2.05b$ ls
      cache empty gdm local log named opt run tmp webmin yp
      db ftp lib lock mail nis preserve spool tux www

      詳細に表示するには -l(long) を設定します。


          -bash-2.05b$ ls -l
      合計 80
      drwxr-xr-x 8 root root 4096 1月 5 2004 cache
      drwxr-xr-x 2 root root 4096 1月 25 2003 db
      drwxr-xr-x 3 root root 4096 1月 5 2004 empty
      drwxr-xr-x 3 root root 4096 1月 5 2004 ftp
      drwxr-x--- 2 gdm gdm 4096 8月 11 18:31 gdm

      システムで利用するファイルは先頭に . が付き、隠しファイルファイルとなります。これを表示するには、 -a(all) を設定します。


          -bash-2.05b$ ls -a -l
      合計 164
      drwx---r-x 17 mito mito 4096 8月 11 18:26 .
      drwxr-xr-x 32 root root 4096 8月 11 18:20 ..
      -rw------- 1 mito mito 646 8月 11 18:22 .ICEauthority
      drwx------ 2 mito mito 4096 2月 7 2004 .Trash
      -rw-r--r-- 1 mito mito 0 8月 11 18:26 .Xauthority

    4. ファイルパス

       ファイルパスは / で区切って指定します。先頭に / をつけるとルートディレクトリからの指定になります。


        /home/mito

      親のディレクトリは .. で指定します。

    5. ディレクトリの作成と削除

       ディレクトリを作成するには、次のコマンドを利用します。

      $mkdir <名前>

      ディレクトリを削除するのは次のコマンドです。

      $rmdir <名前>

    6. 対象とするディレクトリの変更

       指定したコマンドは、現在選択されているディレクトリ内部のファイルのみを実行対象にします。対象とするディレクトリを<dir>に変更するには、次のコマンドを利用します。

      $cd <dir>
       
    7. 現在のディレクトリ

       現在のディレクトリを知るにはpwdコマンドを利用します。

      $pwd

  2. ファイル関連

    1. ファイルの作成

      コマンドで表示される文字は、レダイレクト機能でファイルに保存できます。また、cat コマンドは複数のファイルを一つのファイルにまとめるコマンドですが、レダイレクトすれば、キー入力をファイルに保存できます。

      $cat >temp.txt

      は、出力ファイルをtemp.txtに切り替えます。入力ファイルは標準ではキーボードになりますから、このコマンドでは、キーボードからの入力をファイル temp.txt に保存します。終了は Ctrl-z を入力します。

    2. ファイルのコピー

       ファイルをコピーするには cp コマンドを利用します。

      cp [オプション] <コピー元ファイル> <コピー先ファイル>    

      別のディレクトリにコピーするには、コピー先をディレクトリ名にします。

      cp [オプション] コピー元 [コピー元 ...] コピー先ディレクトリ

      オプションで -r を指定すると、ディレクトリを再帰的にコピーします。

    3. ファイルの名前を変更する
      mvコマンドでファイルの名前を変更できます。

      $mv 変更前のファイル名 変更後のファイル名

    4. ファイルを削除する

      ファイルを削除するは次のコマンドです。

      $rm <名前>

    5. ファイルを探す

       ディレクトリを指定して、その内部に含まれるファイルを探すことができます。

      find <検索ディレクトリ> -name <ファイル名>  -print

    6. 文字ファイルを表示する

       長いファイルを表示するには、lessコマンドが便利です。

      $less  <名前>

      起動すると、先頭部分を表示して、一時停止します。以下のコマンドが利用できます。

      終了する
      前にスクロール
      次にスクロール
      / 文字列検索
      n 前方向に再検索
      N 後ろ方向に再検索
      < 先頭へ
      > 最後へ

    7. 指定文字を含む行を表示

      指定した文字を含む行のみ表示します。

      $grep <文字> <ファイル>

    8. ファイルの最後を表示する

      ファイルの最後を表示するには tail コマンドを利用します。-n で行数を指定できます。
       $tail -n 10 ファイル名

  3. ファイルの属性関連

    1. ファイルの属性

       ファイルには属性が設定されており、作成者(u)、グループ(g)、その他(o)、に対し、読みとり可能(r)、書き換え・削除可能(w)
      、実行・読みとり(ディレクトリの場合)可能、が設定できます。
       例えば、その他(0)の利用者に 読みとり可能(r) が設定されていない ホームページ のファイルは、一般の人は利用不可能です。
       ファイルの属性は ls -l で表示されます。


      -bash-2.05b$ ls -l
      合計 24
      -rw----r-- 1 mito mito 2468 2月 7 2004 index.html

       -rw----r-- 1 が属性表示で、2文字目から rwxrwxrwx の3文字の組で利用者、グループ、その他、に対する属性を表示しています。 

    2. 必要な属性

      ディレクトリに x 属性がないと、そのディレクトリを開くことができません。

      .htm ファイルを公開するには その他(第三者)への r 属性が必要です
      .perl などの実行(プログラム)ファイルには x 属性が必要です
      cgiなどで出力(更新)を行うは w 属性が必要です。

    3. 属性を変更する

      その他(o)に対するファイルの属性を変更し、読みとり可能(r)を追加するには

       $chmod o+r

      とします。 o+r が順に、その他(o) 追加(+)、読みとり可能(r)となります。属性を削除するには - とします。


      -bash-2.05b$ chmod g+r index.html
      -bash-2.05b$ ls -l
      合計 24

      -rw-r--r-- 1 mito mito 2468 2月 7 2004 index.html

    4. ファイルの所有者を変更する

      ファイルの所有者を変更するには次のコマンドを利用します。

       $chown 利用者 ファイル名

      FTPでファイルを修正するとき、利用者のファイルでないと上書きできません。

  4. vi エディタ


    1. コマンドエディタ

      linuxを文字端末で利用している場合、マウスを利用したエディタは利用できません。カーソルの移動や処理内容を1文字のコマンドで指定します。キー入力がコマンドと入力文字の二つの意味を持ちますから注意して下さい。

    2. 編集コマンド

       
      1. カーソル移動

        矢印キーでカーソルを移動できます。他に、K,J,H,I をりようすることもできます。
        H:最上段
        L:最下段

      2. 編集モード

        a:カーソルの右の文字から挿入を開始します。
        i:カーソルのアル場所から編集を開始します。
        x:カーソルのある1文字を削除します。
        dd:カーソルのある1行を削除します。

      3. コピー、ペースト

        nyy:現在行から n 行をコピーします。
        p; 現在行からコピーした内容を貼り込みます
        u: 変更内容を取り消します。

      4. 検索

        /文字列:末尾方向に文字列を検索します。
        ?文字列:先頭方向に文字列を検索します。

    3. 終了

      最初に : を入力します。

      :wファイル:指定ファイルに保存する
      :wq :ファイルに保存して修了する
      :q !:保存しないで終了する