テキストの解説

  1. 振り返り

    ここでは、テキスト「コンピュータアーキテクチャ入門」では説明がありますが、講義ではあまり紹介できなかった項目についてふれながら、講義を遡って振り返ります。

  2. 1章 アーキテクチャ


    1. アーキテクチャ、人との比較

       下図は、コンピュータの基本構造です。アーキテクチャ(architecture)は建築用語で、昔コンピュータは大型でその設置は「建築」並であったことが語源のようです。

    2. 進化

      ムーアの法則
      指数的な進化

  3. 2章 情報の表現


    1. キーワード

       ビット、バイト、bps
       K(キロ)、M、G、T(テラ)
       2進、16進、10進表現
       文字コード、JIS、シフトJIS、EUC,unicode

    2. 整数と少数

       整数、2の補数、加算
       少数、浮動小数点

    3. Base64

       8ビットの2進符号をそのまま通信回線で送ると、通信システムによっては特殊な意味に解釈されてしまいます。そこで、8ビット3桁を6ビットの文字(英数字)4桁で送り方法がメールの画像添付などで利用されてます。この場合、6ビットを64種の英記号(文字)に対応させます。

  4. 3章 命令の仕様


    1. キーワード

      Risc・Cisc型、レジスタ
      命令の型
      算術・論理・データ転送・分岐(ジャンプ)命令、
      プロセッサ、メインメモリ、入出力制御

    2. 命令のタイプ

      命令は例えば、以下のようなタイプに分類される。

      ■レジスタR2とR3を演算し、R1に記憶する。


      ■I の値とR2を演算し、R1に記憶する


      ■Addressの値とR2を演算し、R1に記憶する。


    3. Pentium4の内部構造

       メモリ制御を介して、プロセッサと8バイトのバスでメモリが接続する。AGP(グラフィックボード)やギガビットイーサ(ネットワーク)も直接メモリにアクセスする。メモリ制御の下に比較的低速なI/O制御が接続する。キーボード・マウスや音のボードはここに接続する


    4. プロセッサの構造

      プロセッサは、まず、PC(私の資料ではPS)の番地の命令をIRレジスタに読み出します。このとき、最近利用した命令は高速な「命令キャッシュ」から読み出します。IR の命令を解読し、ALUで演算をします。演算の片方はレジスタですが、他方はレジスタ、メモリ、IR、です。結果をレジスタまたはメモリに返しますが、メモリはデータキャッシュを経由します。


    5. 主記憶(メインメモリ)、仮想記憶

       主記憶は、32〜64ビットのアドレス空間を持ちます。アドレスを半分に分割し、片方を行デコーダ、他方を列デコーダを通して指定したアドレスのメモリにアクセスします。



      プロセッサからのメモリアクセスは、まず、一次キャッシュに保存され、ここが溢れると2次キャッシュ、次に記憶制御チップを介して主記憶へと順次転送されます。


    6. 割込み、誤り検出

      ■パリティ方式:1ビットを付加し、1となるビットの数を偶数にして記憶する。読み出したとき、1の数が奇数ならエラー発生と判断する。
      ■ECC:複数ビットを付加し、1ビット以内ならエラーの自動訂正ができる方式
      ■CRC:主に通信やディスクの記録で用いる。複数のバイトを計算した結果のバイトを付加して記憶(伝送)する。読み取り側でも同様な計算を行い、結果が異なるときエラーと判断する。

  5. 4章 入出力制御


    1. IOデバイスとの交信

      IOポート(レジスタ)を介してIO装置と情報交換する


      「入出力割り込み」で、通常のプログラムより優先的に処理をする。

    2. ディスクの構造

      同心円(トラック)上に磁気記録する。複数の磁気面(プラッター)に、複数の磁気ヘッドで読み書きする。


      ディスクの性能は シーク時間(磁気ヘッドの移動)、回転待ち時間、データの転送時間、で定まります。
      その仕様はつぎのようになっています。


       ディスクの性能は、シーク時間、回転待ち時間、データ転送時間、などから推定できます。

    3. RAID(Redundant Array of Inexpensive Disk)

       RAIDは、手ごろな価格のディスクをならべ、高速なアクセス、一つのドライブが死んでも、残りのドライブからデータが再構築できる、などのモードがあります。

  6. 5章:インターネット


    1. OSI参照レベル、パケット

       これは、私の資料でもとり挙げましたが、各層でどのような処理をするかを、より具体的に述べています。長い情報は、パケットの形式で分割して送られます。各パケットには、ヘッダと呼ばれる送受信に必要な情報が付加されていきます。

      テキストより

       ヘッダ情報も詳細に説明されています。

    2. MAC、(プライベート)IPアドレス

       インターネット上では一つの IP は、許可された特定のマシンしか利用できません。しかし、下記の3種のプライベートIPはインターネット上では無視されますから、プラ-べートなネット上では自由に利用できます。
      10.*.*.*
      172.16.*.*
      192.168.*.*
       現在、大学や企業の多くのPCはプライベートアドレスで情報交換し、インターネットに接続する場合のみ、特定の代表的な IP に付け替えて送信を行い、受信すると元のIPに再度付け替えて戻す方式をとっています。
       この処理はルータによって処理されます。ルータは手にもネットワークのセキュリティを高めるための処理もしています。

    3. ポート番号

       IP 番号によりパケットは特定のPCに届けられますが、PC上のどのアプリケーションに届けるかは明示されていません。アプリケーションを定めるのが 「ポート番号」 です。

    4. 接続方式

       TCP/IP では、サーバーと予め接続処理を行います。これを3ステップハンドシェー-クといいます。「これからデータを送るので準備して」の意味があります。
       TCP/IP と異なり、UDP/IP 方式では、事前通知を行わず、いきなり情報を送りつけます。

    5. Email、Web(HTTP)処理

       WWW(World Wide Web)は、CERN(欧州素粒子研究所)で開発され、1981年に公開されました。これは、HTTPと呼ばれる簡潔なプロトコルで構成されています。
       スレーブ(ブラウザと呼ばれます)では、簡単なコマンドを送り、URLで指定したページデータを要求します。サーバーはこのページデータをブラウザに返します。ページデータは HTTP で記述されており、この表示は クライアントがわで行います。

    6. IPの枯渇とIPV6

       IPは4バイトしかなく、その枯渇が心配されています。IPV6 は16バイトの IP で構成され、新しい設計が盛り込まれています。

  7. 今後のコンピュータ


    1. 進化の流れ

      Sカーブ

    2. 創造力

      発明の法則
      アイデア創出の3条件

  8. 謝辞,アンケート


    1. 掲載

      本稿の内容は、川辺 著 コンピュータアーキテクチャ入門 からの引用です。

    2. アンケート


      1.この科目でコンピュータの仕組みに関する知識は身につきましたか
       1.おおいについた 2.少しはついた 3.かわらない

      2. 講義の内容は
       1.かなりむずかしい 2 適当  3 もっとやさしく

      3 課題
       1.多い  2.適当  3 もっと高度に

      4 講義の環境
       1.私語が多い  2.こんなもん  3.出席調査不要