USBはUniversal Serial Bus の略で、PCでは主流と成っているシリアル接続方式ですが、多くに機能が組み込まれているため、接続は簡単ではありません。しかし、接続回路が単純な Rs232C方式は、PCノート型など小型機器では、コネクタが省略されています。
そこで、USB用のICを用いて、USBからRS232Cに変換する機能が提供されています。PCからの接続はUSBで行い、機器側でUSBをRS232Cに変換してからPICに接続します。PC側のソフトは、USBのドライバを介して、Rs232CのCOMポートで接続します。したがって、PC側のソフトもRS232C対応のソフトがそのまま利用できます(ただし、UCB対応したCOMポートが選択可能であることが必要です)。
USBで接続し、RS232C のコネクタに変換するケーブルが各種市販されています。しかし、制御信号の機能が省略されていることが多く、マイクロローダにはりようで着ません。
ここでは、組み込み用モジュールである、USB-MOD3モジュールを紹介します。これは、FT232BMチップを利用し、USBからの信号をRS232Cの信号をTTLレベルで出力します。したがって、レベルコンバータなしでPICと直結できます。パッケージもDIP構造なので、32ピンのICとして組み込むことができます。
制御信号もそのまま利用できるため、マイクロローダによるプログラム書き込みにも利用できます。
MOD3Cは32ピンありますが、通常の目的では5VかGNDに接続するだけです。22ピンから29ピンはRS232Cの信号です。TXD(RXD)はUSBからの送信(受信)ですから、PICのRX(TX)に接続します。信号は通常のICレベルですから、PICの端子に直結できます。
1 | G | GND2に接続 | 9 | EP | RST0に接続 | 17 | /TXLD | 送信LED | 25 | /CTS | 送信可 |
2 | GND2 | GND | 10 | RST0 | EPに接続 | 18 | PCTL | GND2に接続 | 26 | /RTS | /CTSに接続 |
3 | B+ | 11 | 3V3 | 0.1uFを接続 | 19 | /PEN | 27 | RXD | USBが受信 | ||
4 | V+ | 12 | VIO | V+に接続 | 20 | TXEN | 28 | TXD | USBから送信 | ||
5 | ECS | 13 | +V | 21 | /RI | 29 | GND | GND2に接続 | |||
6 | ECLK | 14 | SLEEP | 22 | /DCD | 30 | D- | ||||
7 | EDAT | 15 | /RXLD | 受信LED | 23 | /DSR | 31 | D+ | |||
8 | RST1 | V+に接続 | 16 | GND | GND2に接続 | 24 | /DTR | マイクロローダのリセット信号 | 32 | G | GND2に接続 |
MOD3C自身の電源は、USBから取得できます。3.3Vでの動作も可能です。
USBMOD3CにはUSB側とRS232C側複数のGND端子がある。これはすべて接続する必要があります。3V3の0.1μFは不要かもしれません。DTRのSWは、COM端子をマイクロローダのみで利用する場合は不要ですが、データの送受信にも利用する場合には必要です。マイクロローダでプログラムを送り込むときのみ、スイッチをオンにします。
最初に、USBMOD3CをPCに接続すると、「新しいデバイスの追加」が要求されます。FTDI社の「ドライバの
USB High Speed Serial Converter」を組み込みます。WIndows2000/Xp の場合、再度組み込みの要求が出ます。「USB
Serial Port」 を指定します。
COMポートは適当な番号に割り当てられますが、マイコンピュータを右クリックし、ハードウエアのタグからデバイスマネジャーで確認できます。また、「USB Serial Port」をダブルクリックして、プロパティからCOMポートの番号を変更できます。
FTDI社からEEORMに記録されたUSBのプロパティを設定を変更するツールが提供されています。この場合、一旦、ドライバを削除してから書き込み用ドライバを組み込みます。ツールを立ち上げ変更後、再度、ドライバを組み込みます。EEORMを書き換えることで、複数のFTDI社のドライバを組み込むことが可能です。