複素数

2次方程式の解
2次方程式
 ax2 + bx + c = 0
は、一般には実数の範囲では解がありません。
 たとえば
 x2 + 1 = 0
では負の数の平方根が必要です。そこで、2乗すると -1 となる仮想的な数 i を導入し、数を  a + b i に拡張します。これが複素数(complex number)で、i は虚数(単位)と呼ばれます。

回転
虚数 i をかけると、数のように左回りに90度回転します。
 

曲座標表現
複素数を原点からの長さと偏角(r,θ)で表現できます。 長さ1、偏角θの複素数
P = cosθ + i sin θ
をかけると、θだけ回転します。

一般の積
一般にwをかけると、wの偏角θだけ回転し、wの大きさだけ伸縮します。

複素平面
x軸を実数、y軸を虚数とした面を複素平面と呼びます。複素数は複素平面の点(ベクタ)として表現できます。
 複素数に複素数 w = a + b iを加算すると、図のように点が移動します。また、実数倍をすると、ベクタが伸縮します。

複素数体
 任意の複素数 c に対し、
  c + c' = 0
とする c’が存在します。0 が和の単位元、また、c' は逆元です。
 c * d = 1
となる d が存在します。1が積の単位元、d は積の逆元になります。
 c = a + b i に対して
 c" = a - b i
を共役な複素数といいます。
 c * c" = a2 + b2
ですから、複素数と共役な数の積は実数になります。

wをかける

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