アプレットの表示

  1. 目的

    アプレットはブラウザから実行されるプログラム形式で、単独では実行できません。しかし、アプレットを生成する過程は前項目の「ウインドウの生成」方法とほぼ同じです。
     アプレットに、簡単な main() を追加すれば、アプレットを単独のJavaアプリケーションとして実行できます。

  2. アプレットのウインドウ生成

    1. ウインドウ
      ウインドウはその中に、GUI部品やグラフィックスが表示できる画面の領域です。現在のプログラムはウインドウを利用した対話型プログラムが一般的にになっています。

    2. 構成
       アプレットのクラスの中に、アプレットのウインドウを生成する main() メソッドを追加します。これは、アプレットとしての実行時には利用されませんが、Javaアプリケーションとして実行するとき、アプレットを立ち上げる役目を果たします。

    3. アプレット
       アプレットとしては、paint() で 20, 50 の座標に文字を表示するだけです。
      public class apltApli extends Applet{
          
          public void paint(Graphics g) {
                  g.drawString("Hello ", 20, 50);
              }
      }

    4. main メソッド
       アプレットのウインドウは、Frameクラスのウインドウを継承していますから、簡単にFrameクラスのウインドウに組み込むことができます。
       まづ、Frameクラスでウインドウを生成します。addWindowListener() でウインドウのクロース処理を追加し、

       Applet applet = new apltApli();

      でアプレットを生成します。アプレットの初期化: init() を実行し、add(applet); で、このウインドウをframeに組み込みます。
       setSize(200, 100); でアプレットのサイズ、show(); で画面を表示後、アプレットの start(); を実行します。start()は、アプレットを実行(再開)するとき呼び出され、アプレットウインドウを閉じるまで、実行を続けます。
       これはアプレットの実行方法を説明するためのプログラムです。ブラウザがアプレットを起動/停止する方法とは異なります。

  3. プログラム

    1. プログラム

      public class apltApli extends Applet{
          
          public void paint(Graphics g) {
                  g.drawString("Hello ", 20, 50);
              }
      
      
          public static void main(String[] args) {
              Frame frame = new Frame("Hello ");
              
                  frame.addWindowListener(new WindowAdapter() {
                      public void windowClosing(WindowEvent evt) {
                      System.exit(0);
                      }
                  });
                  
                  Applet applet = new apltApli();
                  applet.init();
                  frame.add(applet);
                  frame.setSize(200, 100);
                  frame.show();
                  applet.start();
                  
          }
      }

    2. 実行結果
       次のウインドウがあらわれます。