演算増幅器(基礎)

LMC6482特性
 二つの入力の電圧差を増幅して出力します。
Vo=(V+-V-)AV
 

増幅率の制御
(非反転型増幅回路)
出力の一部を入力に戻して増幅率を制御します。
理想opアンプは、V+ とV-が同じ電圧になるように動作します。したがって、Vo を抵抗R1とR2に分割した電圧が Vi となります。
 Vi = (R1/(R1+R2))・Vo
この回路の入力抵抗は高く維持できます。

理想的増幅器
増幅率は任意指定可能
入力は絶縁されている
入力抵抗無限大
出力抵抗は0
入力から出力までの遅延0
温度依存性0
内部で発生する雑音0

端子配置

特性
増幅度 100万(120db)
入力電流 4p(10-12)A
出力電圧 電源電圧-10mV
電源電圧 最大16V
電源電流 1mA(常温)
変化率 0.6V/μS
CMRR 60db
入力オフセット電圧 最大3.7mV

opアンプのタイプ
安価なopアンプでは、出力電圧の最大が電源電圧-1.5V 程度になります。出力電圧が電源電圧の近くまで上がる場合、ReiltoRailと呼びます。また、電源が±の両側を必要としない型を単電源タイプとよびます。

コモンモードノイズ
信号線には外部から雑音が加わります。2本の入力に共通に入る雑音は、コモンモードノイズと呼ばれ、差動増幅回路では(電圧差を増幅しますから)除去することができます。

同相電圧除去比:CMRR
一般にopアンプの利得は、次のようにあらわすことができます。
Vo=(V+ - V-)Ad + (V+ + V-)Ac
Adは差動増幅率、Acは同相増幅率と呼ばれ、Acは0が望ましいのですが、現実には困難です。
 CMRR=20 log (Ad / Ac)
をCMRRとよびこの値が大きいほどコモンモード雑音に強くなります。

デシベル(db)表現
利得を表現するとき、よくDBとよぶ単位が利用されます。これは、対数値で、入力と出力電圧をVoとViとすると
 db = 20 log (Vo / Vi)
で定めます。logの底は10で、利得100倍の場合、40dbになります、1000倍なら60dbになります。複数段で増幅するとき、足し算でdb単位の利得が計算できます。