Nicd,NiH充電池

新型
 最近、メモリー効果や自己放電などを緩和したNiMH系2次電池が開発されました(Sanyo、Panasonic)。充電回数(100回)や自己放電(半年で80%保持)も向上しています。

概要
 Nicd電池は正極にニッケル酸化物、負極の活物質にカドミウム化合物が用いられています。公称電圧は1.2Vです。安定した放電が連続してできることや、約500回程度の充電が可能なことなどから、家電を中心にさまざまな用途に利用されています。

設定
充電時間90分の場合、PGN2,PGM3をREFに接続します。

セル数 PGM0 PGM1
V+ V-
V+ open
V+ REF
V+ BAT-
open V+
open open

充電方式
 充電電流は容量Cを目安にします。1Cで充電すると1.2H(充電効率が80%の場合)の充電時間になります。NiH の場合、0.1〜0.2C で12Hから7H充電します。必要以上に充電を続けると過充電になり電池を傷めます。
 急速充電方式は、1/4C〜2C の低電流で充電します。100%充電すると、電圧が下がる(-ΔV効果)ことを利用して低電流充電を停止します。以後は、C/16 の自己放電を補う程度の充電を行います。これをトりクル充電と呼びます。

種類   容量(mAH)  電圧 
NiH 単1 8500mAh 1.2
NiH 単2 4500mAh 1.2
Nicd 単3 500〜1000 1.2
NiH 単3 1700〜2600 1.2
エネループ 単3 2100 1.2
NiH 単4 900 1.2
NiH 009 200mAH 9.0

自己放電
NiH系の他の問題点は、自己放電が多いことです。半年使用しないで放置すると、半分ほど放電してしまいます。したがって、微小電流で1年以上使用する用途には不適当です。

メモリー効果
 Nicd,Nih充電池にはメモリー効果とよばれる注意が必要な現象があります。これは、完全に放電する前に繰り返し、継ぎ足しの充電を行うと、途中で充電を停止してしまう現象です。多くの場合、完全放電>充電 を繰り返すと、元の状態に戻すことができます。

充電回路
専用IC:MAX713Cを用いた充電キットが秋月電子から販売されています。充電池は、1.2Vセルが2~6個パックになった製品があり、回路の切り替えが必要です。また、充電電流とトリクル電流の設定も可能です。