ディジタルIC
- ディジタルIC
ディジタル処理をするICをディジタルICと呼びます。ディジタルICには、ANDやOR処理をする簡単なICから、計算機の機能が組み込まれた複雑なICまで多くの種類があります。
- ピン番号
ディジタルICは、左右どちらかに切り欠があります。切り欠きを左にしたとき、左下の端子を1ピンとします。この1ピンから、反時計周りにピン番号がつきます。
14ピンと24ピンのICのピン番号を示します。この番号のつけ方は、種類が変わっても同じです。
- サイズ
下に18ピンのICパッケージの寸法を示します。単位はmmで、2.54 mmは0.1インチです。7.62は0.3インチになります。
ディジタルIC以外では、mm 単位のピン間隔の部品もあります。
- TTL互換(電圧)
ディジタルICの入出力の多くはは「TTL互換」に設計されています。これは、入力と出力の電圧が以下のように規定されます。
Hiレベル入力電圧: 2.0 Lowレベル入力電圧: 0.8
Hiレベル出力電圧: 2.7 Lowレベル出力電圧: 0.4
出力は入力より厳しく設定されており、出力と入力の電圧さが電圧余裕度(マージン)になります。マージン以内の雑音が入っても、誤動作をすることはありません。
- 論理IC(74シリーズ)
- TTLシリーズ
AND,ORなどの基本素子やFFやカウンタなどの機能素子の代表的なシリーズにTI社が出している74シリーズがあります。74シリーズにも、標準、LS、ALS 型があり、速度や消費電力が異なります。遅延は、入力から出力までの時間で単位は nS(ナノ秒)です。
- 74HCシリーズ
TTLはバイポーラ型トランジスタを利用していますが、CMOS型トランジスタで構成したディジタルICシリーズもあり低電力、高入力インピーダンスが特徴です。しかし、CMOS型では出力電流が少ないので出力をLS型にした論理ICシリーズが
74HCシリーズです。
74HCシリーズは多くの74シリーズのICを同じ型番で用意しており、さらに、拡張した機能のICが利用できます。また、HCシリーズは、利用できる電圧の範囲が広く(2〜6V)、また低消費電力ですから電池駆動のディジタル回路にも適しています。出力電流はH、Lどちらのレベルも4mAです。760Ω程度以上の抵抗を負荷すれば直接LEDや小型トランジスタを駆動できます。
シリーズ |
特徴 |
消費電力 |
遅延 |
74LS |
ローパワーショットキー |
2 |
10 |
74ALS |
アドバンストローパワーショットキー |
20 |
4 |
74HC |
CMOS入力、LS型TTL出力 |
5μW |
6 |
ここに、東芝の74HCシリーズICの一覧表があります。