FF回路

  1. FF素子

    1. D型記憶素子:7474
      14ピンのパッケージに二つのD型FFが組み込まれています。



    2. 詳細図
      内部回路は、ラッチを3個接続した回路になっています。



    3. シンボル図と機能
       FFはクロック信号(CK)の立ち上がりエッジ(変化)で、D信号の値を記憶する記憶素子です。記憶値はQに、その反転した値を^Qに出力します。



      CLR信号を0にすると Qをクリア(0)し、PRを0にすると、Qをプリセット(1)にします。

    4. 応用回路(レジスタ

      このFFを複数利用すると、nビットの記憶ができます。これをレジスタ回路と呼びます。各FFのD入力に記憶したい信号を接続します。3本のデータ信号が別のFFのデータ信号に入ります。クロックはかくFFに共通です。
      下図は3ビットのレジスタです。まず、リセット(reset)を0にして、すべてのFFを0にします。

      次に、resetを1にして、clockを1にすると、FFのA,Cの値がD入力のスイッチの値に応じて1にセットされます。


      この状態は、clockを0の戻しても変化しません(記憶されています)。

  2. シフトレジスタ:74164

    1. 端子
      74164は8ビットのシフトレジスタで、CLR端子を0に「すると、QA〜QH はすべて0にクリアされます。CKにパルスを入れるとAとBのANDがQAに記録され、QB〜QE は1ビット右にシフトされます。



      詳細回路は以下のようになっています。内部は8個のFFから構成されます。clockとCLEARは共通に接続されています。QAの入力はA,BのANDで、他のFFのD入力は左のFFの出力を接続しています。


       端子図と展開図は CQ出版 74シリーズIC規格表 から引用させていただきました。

    2. 利用法

      シフトレジスタ(74164)のCLR端子を0に「すると、QA〜QH はすべて0にクリアされます。A,Bを1にして、CKにパルスを入れるとパルスの数だけ、QA〜QH が1になります。たとえば、パルスを3個入れると、Qa,Qb,QCが1になり、QD〜QH は0のままです。パルスの数だけ、右シフトが起こり、A * B の値を取り込みます。



      この素子の QA〜QH を LED バーに接続します(LEDの2本は利用できません)。PICの1本をCLRに、他の1本をCKに接続すれば、LEDバーを点灯制御できます。このICを3個直列に接続すれば(前段のQHを次段のA,Bに接続)、24レベルまでのバーコードを 2本の信号線で制御できます。
       このファミリのICは右下(7ピン)にグランド、左上(14ピン)に5Vを接続します。