抵抗素子


  1. 抵抗

    1. 概要

      銅線は抵抗がほとんど0で、部品間を電気的に接続します。抵抗は電流の流れを制限するもので、抵抗Rオームの両端に電圧Vボルトの電源を接続すると、V/R アンペアの電流が流れます。これがオームの法則です。

    2. 抵抗の容量

      抵抗に電流を流すと電力を消費するため発熱します。したがって、流すことができる電流(加える電圧)に限度があります。写真の小型抵抗は1/8w(ワット)で、よく利用される容量です。
       5Vの電圧をかけたとき流れる電流を I とすると V*I の電力が抵抗で消費される電力です。したがって、1/8 W の抵抗に流すことができる電流の最大値 I は、
        5*I = 1/8 
      となります。I は 0.025 A で、25mA となります。mA はミリアンペアで、(1/1000)A の意味です。

  2. 抵抗値と種類

    1. カーボン抵抗

       カーボン抵抗は炭素を利用した抵抗素子です。
      抵抗の値はカラーコードで示します。カラーの帯で表示すると、五個から見ても抵抗の値を確認することができます。


    2. カラーコード

      抵抗の値はカラーコードで示します。カラーの帯で表示すると、五個から見ても抵抗の値を確認することができます。
       左から、第1,2,コードで値、第3コードで桁を示します。最後の4桁目は精度の値で、通常金色をしています。金色のリングを右側にしてカラーコードを読みます。
       各カラーは次の値となります。赤からは、いわゆる虹の色です。
           黒:0、茶:1、赤:2、橙:3、黄:4、緑:5、青:6、紫:7、灰:8、白:9 
      こんな覚え方もあります。
      (黒丸、チャイナ、席次、第三、岸、嬰(みどり)児、せいろく、至難、ハイヤー、白黒)

      3番目の帯は、抵抗値の桁を指示し、値が n のとき、10nの値となります。 (赤=2),(黒=0),(茶=1),の場合、最初の二つで 20 を意味し、最後は 101 ですから、20*101 となり、200 オームとなります。


       (茶=1),(黒=0),(橙=3),の場合、10kΩ
       (黄=4),(紫=7),(赤=2),の場合、4.7kΩ
       (赤=2),(赤=7),(茶=1),の場合、220Ω

    3. 抵抗の値

       抵抗の値は、2,2kとか6.8k など一見ヘンな値ですが、これは、対数軸で等間隔になるよう、設定されています。100Ω、1k,10k など各桁3種から12種までの抵抗値が用意されています。
      系列 抵抗値
      E3  1 2.2 4.7
      E6  1 1.5 2.2 3.3 4.7 6.8
      E12  1 1.2 1.5 1.8 2.2 2.7 3.3 3.9 4.7 5.6 6.8 8.2

  3. 抵抗器の種類

    1. 種類

      抵抗器には値が一定のものと可変にできるものがあります。可変の種類にも、手で簡単に変更できるものと、調整用ドライバが必要な半固定型があります。固定抵抗の中には、複数の抵抗を一つのモジュールにまとめた集合抵抗があります。マークのある端子が共通端子です。
       

    2. 可変抵抗

      可変抵抗は、多くの場合回転をして抵抗値を変化させるタイプです。回転角と抵抗の値は直線的な変化でなく、音量調整用の場合、小さな抵抗の値を調整用意にしたA型がよく利用されます。
       下図は、小型の可変抵抗器です。小型ドライバで回転させて抵抗の値を変えます。左右の端子間は固定で、中央の端子と左右の端子の間の抵抗が変化します。
       



       精密な設定をするには、1回転でなく多回転で値を設定するタイプが便利です。

    3. 抵抗の容量

       抵抗に流れる電流はすべて熱になります。大きな電流を流すと温度が上がりすぎて、「焼けて」しまう場合があります。抵抗には利用できる最大電力が定まられています。手作りの場合 1/4W がよく利用されますが、1/8W もよく利用されます。1/8W の場合、小さいので抵抗値が確認しにくい、などの問題があります