コンデンサ

  1. 概要


    1. 静電容量

      コンデンサは電気の貯蔵を行います。蓄えるころができる量を静電容量といい、単位はF:ファラッド です。両端に1[V]の電圧をかけたとき、1C(クーロン)の電気量を蓄えることができる場合、1Fの静電容量といいます。
       実際の静電容量の単位は、マイクロF(μF) です。

    2. 容量の表記法

       コンデンサの静電容量は 224 のように三桁の数字で表記します。最初の2桁が容量で最後の数字が乗数で単位はマイクロファラッドです。この場合 22*104 μF となります。

    3. 耐電圧

       コンデンサを利用するための重要な数値に「耐電圧」があります。コンデンサは導体を絶縁体ではさんだ構造ですが、高い電圧を加えると絶縁が保たれなくなります。電解、タンタル、電気2重層など、静電容量の大きなコンデンサの耐電圧は数ボルトから〜数十ボルトの低い耐電圧しか保証されないものがあります。また、これらのコンデンサには、使用する極性が定められています。+側の端子に +側の電圧をかける必要があります。

    4. 利用目的

       小さな電源として、ICの電源近くに配置し急激な電力消費時に電力を放出します。また、抵抗と組み合わせて、充放電での電圧変化を利用して時間計測や、コンデンサを組み合わせて周波数選択(発振)に利用されます。

  2. 種類


    1. マイカコンデンサ

      絶縁体にマイカ(雲母)を利用しています。安定性は高いのですが、高価です。数十pF の容量です。



    2. フィルムコンデンサ

       絶縁体にポリエステルやマイラなどのフィルムを利用しています。100pFから0.1μFの静電容量です。

       

    3. 積層セラミックコンデンサ

       ディジタル回路では、最も良く利用されるコンデンサです。0.01〜0.1 μF が良く利用されます。

    4. タンタル

       「タンタル」を利用したコンデンサで、極性があり耐圧の制限があります。0.1μF から 数十μF が利用できます。足が長い方、+とかかれた方、が+ 側です。



    5. 電解コンデンサ

       絶縁体に薄い酸化膜を利用しています。極性があり耐圧の制限があります。数μFから1000μFまで、比較的大容量です。


    6. 電気二重層

       スーパーキャパシタとも呼びます。極性、耐圧制限があります。容量は0.1から100F あります。耐圧は数ボルトです。小さなモータを数十秒回す位の容量があります。1Fで容量の場合、0.1mAを10秒流せます。


       このくらいの容量になると、充電可能なバッテリーと同様な配慮が必要です。充電には低電流(最大電流の規制)が必要です。