トランジスタ

  1. 概要

  2. 小型NPNトランジスタ:2SC1815

    1. 概要
      PICの出力は20mA程度の電流しか流せません。したがって、7素子の桁信号(dig2,1)を切替えることはできません。トランジスタをスイッチとして利用すると、100mA〜1A 程度の電流をスイッチできます。
       下図はここで用いるトランジスタ C1815 の正面図です。左から、E:エミッタ端子、C:コレクタ端子、B:ベース 端子の順です。B端子からE端子に数mAの電流を流すと、C端子からE端子に約百mAの電流を流すことができます。下図右側はトランジスタの記号で、左がB(ベース)端子、右上がC(コレクタ)端子、右下がE(エミッタ)端子になります。
       
        

      PICも同じ半導体(トランジスタ)から構成されていますが、PICの出力端子のトランジスタは面積が小さいのであまり電流を流せないのです。トランジスタ C1815 は大きな面積がありますから、比較的大電流を流すことができます。

    2. 回路例

      下図は、PICの端子を抵抗を通してB端子に接続しています。PICの端子はHレベルになると、トランジスタのB端子からE端子に電流が流れます。すると、C端子からE端子のその数十倍(最大100mA)までの電流を流すことができます。PICの端子がLレベルになると、トランジスタのB端子に電流がながれないため、C-E 端子にも電流が流れません。



       ここでは、7素子表示器の切替え信号 dig1 をトランジスタのC端子に接続します。PICの桁の切替え信号をトランジスタのベースに抵抗を挟んで接続します。

  3. トランジスタアレイ

    1. トランジスタアレイ:TD62083
       下図のようなダーリントン結合されたトランジスタが8個1つのDIPパッケージに実装されています。最大電圧50V、最大電流500mAです。入力のベース端子に抵抗が接続されていますから、TTL回路と直結できます。モータなどのコイルをドライブする場合ダイオードを利用して逆電圧を逃がす回路も組み込まれています。



      パッケージは以下のようです。



    2. 応用例
       A,B,C の3本の信号で、ドライブする回路を指定しています。デコーダを利用する場合、G1,G2A,G2B は 1,0,0 に設定します。