DA/AD変換

  1. DA・AD変換
    1. 目的
      DA変換の目的はは、ディジタル信号をアナログ信号に変換することです。ディジタル信号は2進数で表現され、通常8-12ビットです。負の数を表現する場合もあります。
       AD変換は、アナログ信号の値をディジタル信号に変換します。通常、アナログ信号は電圧で表現され、8-12ビットのディジタル信号に変換されます。アナログ信号は負の電圧をとる場合もあります。

    2. サンプリング
       時間と共に変化する信号は、細かい時間間隔でDA変換し、その値を数値の列で記憶します。この数値の列を同じ時間間隔でDA変換すると、元のアナログ信号が再現できます。数値の列への変換を数値変換とかサンプリングといいます。
       サンプリングの間隔は、再現したいアナログ信号の周期の半分以下とする必要があります。また変換するビット数も再生するアナログ信号の「質」に影響します。

  2. DA変換

    1. DA変換の手法
       DA変換の基本的な手法に、はしご型抵抗回路があります。Rと2Rの抵抗を図のように組み、2R側をディジタル信号で V(5V) と0にスイッチします。すべてのスイッチが0V(オフ)側の場合、抵抗回路の出力は0Vです。S4のみがオンで他がオフの場合、(1/2)Vになります。S3のみがオンの場合(1/4)V、S2の場合(1/8)V、S1の場合(1/16)V となります。



    2.  S1がオフのとき、R1とR5は並列ですから10kとなり、これにR2を加えると、R2を含めた左側の抵抗は20kになります。同様に、S2,S3がオフの時、R3,R4から左の抵抗は20kとなります。
       したがって、S4のみがオンのとき、R4から左の抵抗は20kΩになり、出力(R4の右側の電圧)は、(1/2)Vとなります。
       S3のみがオンの場合、R7を通してVの電圧が右と左に分流します。左側の抵抗は20kですから。簡単な計算で、出力電圧は (1/4)V となります。

      したがって、一般にS4..S1 がディジタル信号でオンオフされると、出力電圧はディジタル信号の2進数に対応する電圧は出力します。ただし、ディジタル値は正の数とします。