付録2 はんだ付け

部品によってははんだ付けが必要な場合があります。ここでは、はんだ付けのやり方を簡単に説明します。

  1. 必要なもの、道具

    △がついているものはなくても構いません。
    はんだごて
    これがなければ始まりません。百円均一でも売っているようですが、ホームセンターなどで買った方が温度の調整機能がついていたりするので無難です。
    ニッパー
    導線などを切る時などに必要です。
    △ワイヤーストリッパー
    導線の被膜をはがす時に使います。なくても、ニッパーで代用できます。
    △クリップ付きスタンドルーペ
    導線のはんだ付けなど、腕が3本以上ほしいときに便利です。百円均一などで売っているクリップスタンドでも代用できます。
    (糸)はんだ
    表面実装のような細かいものをはんだ付けしないのであれば、0.6mm以上で十分です。
    △はんだ吸い取り線
    はんだ付けを誤った時に、これを使ってはんだを吸い取ることができます。
  2. モジュールのはんだ付け

    Arduino Pro Miniをブレッドボードで使えるように、ピンヘッダをつけます。

    まず、USBシリアルボードとの接続部分をはんだ付けします。ここにはL型ピンヘッダ1×6を使用します。

    L型ピンヘッダをMiniの短辺にある6つの穴に差し込み、そのうちの1か所をはんだ付けします。はんだ付けの基本は、はんだを溶かすのではなく、はんだをつけたい箇所をはんだごてで熱して、熱したところにはんだを溶かし込むことです。おそらく斜めになっているでしょうから、はんだごてではんだを熱しながらピンヘッダの傾きを調整します。いい位置にできたら、反対側から残りの5か所をはんだ付けします。

    次に、長辺の12ピン×上下2列のはんだ付けをします。ピンヘッダは、単体で買うと10本以上連なっていますので、それを必要なピン数のところで折ります。ニッパーで切ってもいいですが、一列のピンヘッダは手で折ることができます。

    2本のピンヘッダを、ブレッドボードに差し込みます。
    ピンヘッドをブレッドボードに
    ピンヘッダの上に、ブレッドボードをかぶせて、順次はんだ付けをします。端の4か所をはんだ付けしてからの方が、安定します。
    ボードをピンヘッダにかぶせる
    miniはんだ付け完

    気圧センサーのようにはんだ付けを片側しかしない場合でも、ブレッドボードで固定した方が作業が楽です。
    気圧センサー

    I2Cのアドレス変更などで、ブリッジが必要な場合は、その部分にはんだを盛ります。
    ブリッジ

  3. スピーカーのはんだ付け

    スピーカーのように、導線が必要となる場合もあります。フラットケーブルがあれば、それが利用できます。導線

    フラットケーブルを適当な長さに切ります。端から5〜7mm位の被膜を、ニッパーなどを使ってはぎ取ります。内側の線を、ねじってより合わせてから、はんだでコーティングします。
    剥いてねじる
    コーティングjpg
    コーティング作業は、クリップスタンドを使うと簡単にできます。

    スピーカーの、ケーブルをつける部分に、あらかじめはんだを盛ります。
    スピーカーAfter
    それから、スピーカーに盛ったはんだにケーブルを押し付けながら、双方のはんだをはんだごてでまとめて熱して、つなぎます。
    スピーカー線付け

    ケーブルの反対側、スピーカーと接続されていない方は、そのままだと強度が足りず、またブレッドボードなどに差し込むのにも向いていないので、ピンヘッダをつないでおきます。

    ピンヘッダの、短い方に軽くはんだを盛り、これまでと同じように、ピンヘッダのはんだとケーブルのはんだとを熱して溶かしてつなぎます。
    ピンヘッダはんだ盛り
    ピンヘッダ線付け
    この作業も、クリップスタンドか、ブレッドボードを使うと楽にできます。

    補強と、ケーブル同士のショートを防ぐために、熱収縮チューブをケーブルとピンヘッダの接続部分につけてもよいです。熱収縮チューブを、7〜10o位切り取り、あらかじめケーブルに通しておきます。
    チューブ切り出し
    チューブを通す

    ケーブルとピンヘッダをはんだ付けした後、その上に熱収縮チューブをかぶせて、はんだごてで加熱して縮ませます。
    チューブつきピン線付け
    チューブで覆う
    チューブを縮める